渡瀬恒彦
この人を初めて見たのは
セーラー服と機関銃。
渡哲也よりもなんか、濃いなぁという印象。
線は細いのに、アクが濃いって感じ。
でも
次、びっくりしたのは
ちりとてちん。
え〜この人、上方落語の師匠の役するんや。
すごい人やな。
きっと他の役者さんは少し二の足を踏む役やろうなぁと
思ったのでした。
難なくこなして、線が細いけど
さり気なく、やりきってしまう人なんだと思いました。
最近は完全に加納倫太郎。
そして誰もいなくなったが遺作になりましたが
この人この役を降りるのは嫌だったんだろうなぁと
思いました。
人生をさり気なく、でもとても熱く生ききって
逝ってしまわれたという感じがします。
オリエント急行殺人事件(クリスティ版)
三谷幸喜版のオリエント急行殺人事件の記憶も
生々しく残るゆうべ、見ました。
このドラマ、三谷版では殺人を遂げる時に
涙があふれてきてしょうがありませんでした。
今回も三谷版の記憶もあり、泣けて泣けて
ずっとじっと見ておりました。
しかし
クリスティ版はそのあとの
ポアロの葛藤
12人が犯した罪との向き合い方
その苦悩がとても丁寧に描かれている。
オリエント急行に乗る前の
ポアロが解決した事件。
ポアロが解決に導き、罪を犯した兵士を責めているなか自殺してしまう。
この前段階があることがとても重要で
ポアロ自身も罪を抱えて、その罪と向き合い葛藤を抱えている最中に
出会った事件だったのだと。
だから、このような対処の仕方になったんだろうなと思ったのでした。
結構、この物語は罪との向き合いかたを人々に問う、苦しい物語だと思いました。