最終回で
残念なことしきり。

鬼平と違うのは盗人の立場で
話をすすめており、
火付盗賊長官安倍式部の心の中は
ほとんどわからないまま
話がすすんでいくのですが
結局、あまりはっきりと描かれないのですが。


だからこそ大人のドラマになったと思います。
世の中って正義を振るう人が
本当に正しいのか、「いい人」なのか
決められないし、
正しいことを話していると言われている人が
本当に正しい中身を話しているのかわからない。


それを年齢を重ねていくうちに
よくわかるようになったし
そういう毎日の中で
小さな幸を大事にしていかねばとも思うのだし。


勧善懲悪でなかった終わり方が
とても心に響いた素晴らしいドラマと思いました。

夜の表現が綺麗で
うっとり見てしまいます。


必殺仕事人も
夜の場面が多かったなぁと。
昔は話の流れにしか興味がなくて
場面場面の美しさはよく見てなかったなぁと。
そんなことを思いながら
何度も何度も見返してみてしまいます。


男の人の着物姿は
背中からお尻のラインが
個人的にすんごい大好きなので
今回の吉五郎さんと仁左衛門が立った姿に
鳥肌が立つような気持ちでございました。


女子も着物を着ると
首、背中から帯のラインに美しさが出るのですが
この姿勢を保つというのは
私もたまに着物を着ますがとても大変です。
洋服って背中がとても楽チンなんだなぁと実感するのです。


どちらかというと第二夜の方が個人的に好き。
謎解きよりも
登場人物の人間臭さがあふれていたからです。
勝呂武尊がいちばん人間臭さが薄かったくらいで。
探偵ではなく名探偵と訂正するくらいかな。


藤堂を刺す場面は
今までの人間臭さが蓄積されてたので
涙なみだでティッシュを何枚も使ってしまいました。


もう何回も繰り返し見てる。
おもしろかったなぁ。

よくよく考えると三谷幸喜のドラマを
テレビで見るのは久しぶりな気がする。
否々地上波テレビが久しぶりなだけですね。
来年は大河ドラマがあるから
いっぱ〜い見られるんですけど。


特急東洋での殺人事件。
アガサクリスティのものはいろいろ見てるのですが
オリエント急行殺人事件を見た記憶がない。
見たことあるのかなぁ。


結末はすぐにわかりそうな感じですが
まさかまさかと見入ってしまいますし。
あとからまた見直してみたら
登場人物の表情に深い気持ちが面白いように見られます。


でもやっぱり登場人物の背景の表現には感動しました。
ちょっと涙したくらい。
第二夜はもっと涙するのでしょう。
こういうテレビドラマはやっぱり面白いなぁ。


佐藤浩市高橋克実笹野高史二宮和也西田敏行
存在だけでその人の人生が見えてくるのが面白いですわ。


私自身は「坂の上の雲」の時代とその主人公たちの
生き方や考え方に共感できてるわけではないのですが
でも、このドラマはどうしても見入ってしまいます。
私の祖父母が生まれたであろう時代の人たちの考え方や
生き方、貫き方が今とはやっぱりひどく掛け離れていて
そのことに驚いたり、反発したり、嫌悪したり。
でも染色体レベルで魅かれてしまうのです。


社会の変化が落とす人への変化、
特にこの時代は未来への楽観的な展望がとても顕著で
今の私には少しアクの強い内容ではあるのです。
しかし、一生懸命、極端に言えば死に向かって生きることを
ただ単純に表現しているドラマだと考えています。
余分な修飾は不要。
生きることは特に難しく考えることはない
ただひたすら懸命であれという気持ちにさせます。


今週、来週と「子規死す」。
子規の聖人のような幼さと生へのひたすらな執着。
さらに律さんの献身さは本当に胸がいたみます。


人間は結局ちっぽけだけど、生ききることの素晴らしさに胸を打ちます。

今年は3ヶ月放映やった。
毎年6ヶ月やってたように思うんやけども。
あっという間に最終回でちょっぴり残念。


この最終回はとても面白かった。
今期は相棒を全く見てないので
久々に仕事と現実の間にある歯がゆさを
客観的に見ることのできるドラマで面白かった。

登場人物の個性豊かな動きがとても愛らしく
憎めないのよなぁと思いました。

誰が脚本やったんかな??と思ったら
櫻井武晴やった。
あぁやっぱしなぁと思いました。